いくら人脈ができたとしても、価格交渉力がなければ、商売として、仕事を続けていけません。
フリーエンジニアとして仕事を受注していくには、技術そのもの以外に、営業力も必要になります。
フリーエンジニアとして活動していくには、自分の専門領域に自信を持ち、そうした能力に対し、自分で「価格付け」をしていくことが必要になります。そのためには、自分の技術的な強みについて、分かりやすく、きちんと説明していくことが重要になってきます。ITエンジニアの世界では、コミュニケーションが苦手という人が多く、経験を積んで、せっかく技術を一生懸命磨いて来ても、そうした自分の技術的な強みを、言葉で表現できない人も多かったりします。サラリーマンならそれでもやっていけるかもしれません。しかし、フリーでやっていくには、損するどころか、生きていくのも難しくなってしまいます。
また、ITエンジニアの中には、お金の話が苦手だったり、できないという人もいますが、独立後の仕事の契約の際に、大きなネックとなってしまいます。自分のアピールポイントを分かりやすく説明することは、口先だけで売り込むこととは別のことです。
クライアントとの価格交渉は、いわば必須場面です。自分の能力を適正に評価し、何でも分かりやすく表現し、ハッキリさせることはハッキリとさせていかなければなりません。
フリーランスとして生きていくには、対価交渉やコミュニケーションにおいても、高い能力が必要とされると言えます。
確かに、これまでサラリーマンだったエンジニアにとっては、現実の厳しい価格交渉の場には、なかなか慣れないものがあるかもしれません。
いきなり価格を持ち出そうとすれば、難しくなりますし、ぎこちなくもなります。しかし、自分の技術を説明し、相手に納得してもらさえれば、すんなりと通るようになったりするものです。
自分の技術的な強みについて、素直に自分の口で語れるようにしていくことは、そんなに難しいことではありません。
時間を掛けないと身に付けられない技術と違って、人と関わろう、コミュニケーションを持とうと意識していくなかで、自然に身に着いていく力というものもあります。
コミュニケーションが苦手という人が多いエンジニアの世界ですが、言葉による表現力も、大いに発達させていきたい力と言えます。